皆さんこんにちは、『ハピゴラ』レポーターのグローリー・アキラです。
市営地下鉄ブルーラインの阪東橋駅を降りて長~い横浜橋通商店街を抜けると、もうひとつ小さな可愛い商店街が現れます。そう、それが今回の主役、『三吉橋通り商店街』でゴザイマス!
横浜橋通商店街を抜けた「よこはまばし入口」の信号と中村川にかかる三吉橋の間にある、僅か30メートル程の商店街。
しかし侮るなかれ、この小さな商店街には、個性豊かなお店や老舗がズラリと並んでいるのだ!
最初に話を伺ったのは 創業71年、全国の美味しいお米が揃う『安室米店』さん。
三吉橋通り商店街会長でもある現在の店主、安室利明会長は三代目。 大正時代からお爺様がお米屋さんを営んでいたそうで、終戦後二代目のお父様がこの場所で『安室米店』として創業したとのこと。
「ここ三吉橋通り商店街が商店街として組織化されたのは戦後のことで、当時はアーケードもなく、道も舗装されていなかったから雨が降ると足元が悪かったんです。それでも賑わっていましたね。」と、安室会長。
店内には歴史を物語る旧い精米機の姿も。
フォルムがカッコイイ! 家が広ければオブジェに欲しいッス。
こちらは高性能な現代版の精米機。 やはりグーンッ!と近代的なデザインになりますな。
こちらは“足踏み式シーラー” 。 お米の入った袋の口を熱で圧着する機械でゴザイマス。
精米する前のお米の姿。 この玄米の状態で農家からやってきます。 まじまじと見るのは初めてッス。
100年続く鮮魚店!
さて、続いて話を伺ったのは三吉橋通り商店街で一番ふるく、この場所で100年営んでいるという鮮魚店『大阪屋』さん。
現在の店主、石野さんは四代目。
以前は三吉橋を越えた向こう側が栄えていたとか……。
シブイっす! 千社札が並んだ『千札額』が店内に飾られていた。
中央市場の仲買の方達から送られたもので、こちらは50年以上前のものだとか。
「今はもう千札額を作る職人さんも少なくなっちゃったねぇ」と石野さん。
鮮魚も並ぶが、切り身やお刺身も。 他に煮付け、焼き魚、干物、惣菜なども並び、ひとり暮らしの方や主婦に大人気。
自分で煮たり焼いたりするよりも、魚を知り尽くしたプロが調理した方が美味しいよね。 あ~、一杯やりてぇ~!
研ぎ職人のお店、打刃物研磨・特注品製造 山惣商店『研ぎ屋』
現在の店主、山本洋一さんは三代目。
伊勢佐木町で金物屋を営んでいた初代の祖父が、その支店として現在の場所に昭和30年に開業したという。
「開業時は僕の父親とおじさんが番頭をしていたんです。」 と山本さん。
その後紆余曲折あり、一時期店舗を人に貸していたという。
その時は喫茶店をやっていたそうで、人気店だったとか……。 そして、喫茶店の店主が引退するのを機に、2009年に『研ぎ屋』として復活したのだ。
シブイ火鉢! 冬場は炭で暖を取るそうで、炭の火は仕事をするとき落ち着くんだそうです。
昭和にタイムスリップ!的な『薪ストーブ』。 店内の雰囲気に合っていてカッコイイっす。
このサビサビの包丁が生まれ変わります!
「きど」、「もくと」を掛ける?!
包丁の錆びを落とす!
現在は電動工具&ナイロンディスクで落とすが、昔は「きど」、「もくと」を掛けると言って、砥石から出た研ぎカスを木端に付けて磨いたそうだ。で、実演して頂きました。
自宅でやる場合は、研ぎカスの変わりにクレンザーを付けても良いそうです。
グラインダーの砥石の角度は自身で付けたもの! 角度を付けることで表面積が広がり滑らかに研ぐことができるそうです。
砥石の番手を変えながら仕上げていく。
通り一辺倒に研いではダメなのだとか。品物や素材によって微妙に研ぎ方を変えるとのこと。また、研いでいると“硬いばかりだなぁ~とか、粘りはあるけど硬度を落とし過ぎ…”など、鍛冶屋の火入れの良し悪しが分かるそうだ。
研いでる姿は『THE職人!』って感じでカッコイイなぁ~。 まるで刃物と会話をしているようだ。
仕上げの段階に入った包丁。 研磨剤を用いてバフがけしていく。
革砥(床屋さんがカミソリを研ぐヤツね)の変わりに、最終的な目に見えないカエリを取るのは何と電話帳。
でもって、サビサビだった包丁はご覧の通り!
スゲェーーー!
研ぎ終えた包丁は、薄い紙がスパスパッ切れちゃいます!
ちなみに、切れ味を試すならトマトではなく、長ネギが良いそうです。 長ネギが潰れずに、みずみずしく切れるのがベストとのこと。
マイ包丁が欲しくなったぜェ!
疲れたので甘いものを食べるざんす!
三吉橋通り商店街で代々続く老舗和菓子店『満寿田屋』さん。 古き良き時代の雰囲気を残す佇まいだぜェ!
小腹が空いたので「お稲荷さん」を食べる。
でもって、勢い付いて「豆餅」と「すあま」にも手を出すオレ(笑)!
う、うまーーい!
酒も好きだが甘いものも好きでござる!。
見よ、この安さ。
団子と茶まんじゅうも気になるな……。
最後は、三吉橋通り商店街のシンボル『三吉演芸場』!
1930(昭和5)年開業の大衆演芸場。
一時期存続の危機もあったが、落語家 故桂歌丸師匠を会長に「三吉演芸場を残す会」が発足され存続されることとなり、建物も立て直され、現在の姿となったんだって。
安室会長曰く「昔は1階が銭湯で、同級生のおばあちゃんが番台いたので顔パスで入ってた(笑)。2階で映画をやっていて『月光仮面』とか友達と観てました。」とのこと(笑)。 その時代の建物を見てみたかったな。
今度来る時は大衆演劇を観てみよぉ~と。
以上、ハピゴラ! 三吉橋通り商店街レポートでした!!